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家族介護者のアンビバレンス（両価性）の本質を、「負担が持つ意味」に焦点を当て、異なる２つのアプローチから探究。家族介護者がアンビバレンスに耐えることで介護と共存し、価値や信念により充足や学びを見出すことによって、ストレングスを成し遂げていくという過程の分析について詳述した。

私小説の方法を逆用することによって新しいナラティブを現実化した大江健三郎、実生活を無媒介に表白する私小説の作家と目されながら、見かけ以上に複雑な構造の小説を書いた志賀直哉、さらには、実記でありながら、その根拠となる事実からの脱化を内的要請とする（明治期の）ノンフィクションの多様な試みを読解する。

人文学と医学を架橋するリタ・シャロンらによってコロンビア大学に創立された医療者のための全く新しい教育法の全貌が、今ここに明らかにされる。医療を変える「物語能力」の養成とは！？

長年経験を重ねた看護師でも、実践でのスキルレベルはさまざまに異なる。看護師間には明確なスキルレベルの差があり、それが患者ケアに直接影響する。本書は、ベストセラー『ベナー看護論?初心者から達人へ』で明らかにされた看護師のスキル獲得の5段階について、新たな面を加えて解説。同じ事象への対応が各レベル間でどのように異なるのか、また何がそのような違いをもたらすか。さまざまな看護師のナラティブから紐解く。

本書では、伝統的な画材とデジタルツールを扱うプロたちが、その豊富な経験を基に、「構図」と「ナラティブ」の理論と実践を徹底解剖します。「構図」と「ナラティブ」を幅広く学べる他にない１冊です。

＜シンポジウム・法の声?：法と情動＞　◆全体会『法の声?：法と情動』　「感情」の横隘と法の変容…和田仁孝　法の声、声の法…鷲田清一　感情構造と法…山田昌弘　◆第１分科会『法言説の構造と情動?法の物語りと関係性』　物語と裁判…小野坂弘　子どもの権利と関係性…大江洋　法の物語と紛争の語り…北村隆憲　◆第２分科会『名指しのポリティックス-　権利と差異』障害の社会化と身体の返還…石川准　自由と救済から何を感知するのか…冨山一郎　客観的行為主義から主観的関係主義へ…沼崎一郎　◆第３分科会『被害のナラティブと法-救済と情動』　刑事司法における被害とその回復…葛野尋之　被害者と加害者をめぐる断片化と統合…藤岡淳子　被害と克服へのナラティヴ・アプローチ…野口裕二　司法改革の視点　JapaneseLegalSkillsTrainingintheBraveNewAge…FrankBennett　【論　説】旧民法における親の懲戒権…小口恵巳子　紛争当事者による訴訟争点形成の両刃的性格…土屋明広　世界の学界動向　法と社会学会（ＬＳＡ）の動向…藤本亮　ＲＣＳＬ学術大会…和田仁孝　【書　評】棚瀬孝雄著『権利の言説　共同体に生きる自由の法』…井上匡子　岡野八代著『法の政治学』…仲正昌樹　広渡清吾編『法曹の比較法社会学』…小山稔

セクシュアリティ、ポリティックス、フォークロア、ナラティブ、コメディなどのコンセプトを軸にロレンスのテクストを多角的に読みとく。あわせて、１９９０年以降のロレンスに関する国内外の著作（１７７点）を一挙紹介。

「ストレスの心理学?認知的評価と対処の研究」の続編として、研究者待望の一冊。

●本書は，今日解明されている認知症に関する医学的知識に基づきながら，対象者個々人の生きてきた歴史に目を向けて行う作業療法について，イラストや図表を豊富に使用し，また多くの事例を通してわかりやすくまとめている．#11;●特に，これまで単に「認知症」とひとくくりにまとめて論じられてきた作業療法の実践を，認知症のタイプ（アルツハイマー型，脳血管性，レビー小体型，前頭側頭型）と生活環境別（病院，介護保健施設，通所）に対応させ，それぞれの豊富な作業療法実践例と，その根拠を提示して具体的に解説．#11;●さらに，認知症の作業療法で必須となる医学的視点に加えて，認知症の人には包括的な支援が求められていることから，保健と福祉領域で知っておくべき必要な知識についても掲載した．

冷戦後のアメリカに対峙した気鋭の研究者たちが洞察する多様な「物語」がゆらめき、ざわめき、誘惑する。アメリカ文学探究のために必携の本！！本書はアメリカン・ナラティブとともにアメリカ的意識がどのように形成されたかを、文学史と文化史の相互駆引に留意しながら記述し、冷戦解消以降にありうべきもうひとつのアメリカ文学史を模索するという目的のもとに企画された。アメリカン・ナラティヴの諸局面を「植民地主義」「性‐政治学」「ジャンル進化論」「多元文化主義」の四つの視点に分断し、その意識史の複合性自体を強調する方策を選んでいる。

「現代マネジメント技術は、カリブ海やアメリカ南部のプランテーションではなく、イングランドや工業化したアメリカ北部の工場で発達したと通常は語られる…ローゼンタールによればそれは誤りだ。アメリカ南部とカリブ海の奴隷所有者は、北部よりずっと以前に、先進的なマネジメントと会計技術を用いていた。その技術は今でも現代ビジネスで用いられている」（marketplace.org）「マネジメント、データ、現代的会計手法の暗黒史に関心をもつ万人が読むべき書」W・ケイレブ・マクダニエル（ライス大学）「自由市場経済についての常識的なナラティブを、一挙に打ち砕く」マーティン・マイアズ（『タイムズ・ハイアー・エデュケーション』）「資本主義は自由市場を本質とするだけではない。それは奴隷の背のうえに築かれたものでもあるのだ」（『フォーブズ』誌）奴隷制と会計技術の、わかちがたい関係を、豊富な帳簿史料で実証した画期的研究をついに邦訳。「私たちはモノをつくる労働者がなかなか見えない世界経済に生きている。距離と定量的な経営がこの流れを助長し、資本主義と自由という前提はこれを隠すのに一役買っている。「自由」貿易にしても「自由」市場にしても、人間の自由とのあいだに必然的な関係はない。それどころか、プランテーションの奴隷制の歴史は、その逆が真実でありうることを示している」「快適な会計室に身を置く者にとって、人間の数を単に紙の上の数字と見なし、男、女、子供をただの労働力と考えるのは、恐ろしくなるほど簡単なのである」??本文より

「何者」かにとりつかれたひとの精神の破綻が、狂おしいほど厳密なナラティブで綴られてゆく。語りえぬものについて、空前絶後の“滑稽小説”。

ここを変えるとこんなに変わる！１５名のアーティストによるセルフリメイク。光、色、構図、遠近法、解剖学、ナラティブを知る。

日系人強制収容経験やクィアネスは、集合的アイデンティティの象徴として、どのようにマイノリティのナラティブに取り入れられるか。

原著43章から28章を厳選翻訳。世界で活躍するキャリア支援の実践家が変動する社会で働く人の問題とそのアプローチ，事例を紹介。第1章　アクティブエンゲージメント：想像力の呼びかけに応える第2章　文化に根差したキャリアカウンセリング：キャリアカウンセリングで文化と社会的公正さを関連づける第3章　ライフコース理論：キャリアカウンセラーへのヒント第4章　ワーキング心理学の理論：仕事とキャリアへの革新的なアプローチ第5章　ナラティブ・キャリアカウンセリング：ストーリーによるアプローチ第6章　意思決定・行動モデル：概要とキャリア開発への応用第7章　文脈行動理論を用いたキャリアカウンセリング：実践のための重要概念第8章　シュロスバーグの人生の転機における４Ｓモデル：アセスメントと介入の計画第9章　マイキャリアGPS：個人と組織のための自助キャリアモデル第10章　私のキャリア・チャプター：対話する自己が著作し編集するキャリア自伝第11章　キャリアカウンセリングの革新を促進する：アクセプタンス・アンド・コミットメント・セラピー第12章　首尾一貫するキャリア実践：キャリア開発の概念と実践を組織化する枠組み第13章　キャリア構成理論とその応用第14章　キャリア開発システム理論フレームワーク：キャリア開発の理論と実践にシステム思考を応用する第15章　ソリューションフォーカスト理論とキャリア実践第16章　ホランドのキャリア選択理論：パーソナリティと職場環境を一致させる第17章　キャリアエンゲージメント：挑戦と能力を調整するための概念モデル第18章　ホープ・アクション理論：キャリア開発における希望の創造と維持第19章　認知情報プロセス理論：CIP理論と研究をカウンセリングに応用する第20章　希望に満ちたエンゲージメント：ライフ・キャリアカウンセリングの新たな可能性第21章　関係文化理論：関係性がキャリア開発に与える影響を探究する第22章　キャリアカウンセラーのためのカオス理論第23章　社会認知的キャリア理論：その概説と実践的応用第24章　ソシオダイナミック・キャリアカウンセリング第25章　生態キャリアカウンセリングモデル：意味のある人生のための人と生態環境の適合性の強化第26章　社内起業のためのスペースモデル：新しいキャリア役割の発達を促進する第27章　仕事をケアすることで自己をケアする：仕事とメンタルヘルスに関する臨床的でクリティカルな視点第28章　ドナルド・スーパーのキャリアの発達アセスメントとカウンセリングのモデル

階級という論点はいかにジェンダー化していたのか。大正から昭和初期のプロレタリア文学をジェンダーの観点から読み解き、「階級闘争におけるインターセクショナリティ」を浮かび上がらせる。

イギリスを代表する小説家E. M. フォースターの作品について、「伝統的リアリズムvs モダニズム」という旧来の図式を踏襲し続ける先行研究の限界を乗り越えた意欲作。全編英語。現代のイギリス人小説家ゼイディー・スミスらに継承されているフォースターの文学的功績に注目し、フォースターのナラティブがリアリズムかモダニズムかという制約、またポストモダニズム、あるいは昨今研究され始めているメタモダニズムという時代区分の壁を越えた価値を有するものであることを明らかにする。